山椒大夫の幼児教育

8歳の娘:安寿と、7歳の息子:厨子王の育児や教育、受験・進学を通じて感じたことを書きます。

花まる学習会 高濱氏の本

花まる学習会 高濱正伸氏の本を読んだ。

 

 

 

 

 

へこたれない、多少のことははねのけていける子を目指しており、昨今はやりのレジリエンスに通じる。

 

もともと大学受験予備校の教師だった高濱氏は、やる気や主体性のない男の子たちを見て、この子たちが社会に出てメシを食っていけるのか、と思う。

予備校教師だったのが、これを何とかするにはもっと幼いころから手を入れなければならないと考えて低年齢化していったという経緯は、出口汪氏に通じるところがある。

高濱氏は、人間関係の多少の困難やいじめを乗り越えることで強くなるという。
母親は心配性なもので、母親の「危ないことをしないで」「いい子にして」という声の通りにすると、特に男の子の場合は、オスの側面が育たず弱っちくなるから、無理にでも親から離して多年齢や自然の中でもまれる体験が必要だという。
また、母親が安定して笑顔でいられることが何より大切だということから、母親や、母親を支える父親への講演会を頻繁に行っている。

教室での授業では、小学校低学年を混合して、パズル・音読などをやらせるという。

モテる=生物として魅力がある人間になるために、運動も大切だという。

パズルのいろんなドリルも出ている。内容的にはかなり難しめである。Think!Think!というアプリも出している。安寿にやらせてみたが歯が立たなかった。

漢字はきっちりやらせろ、それで忍耐がつくという。
この点は、どんぐり倶楽部とは相反する面がある。どんぐり倶楽部は、計算ドリル・漢字ドリル・音読を、宿題の三大悪であるという。漢字は何十回も書く必要はなく、イメージしながら何度か書くだけで十分だという。

公立小学校で十分、といってくれる高濱氏は、貧乏人にはありがたい。ただ公立に行かせたために体に障害が残るようなケガをしたりしないかが心配なだけである。子供にではなく教師から、心を破壊するようなことを言われないかが心配なだけである。今の小学校ではそれすら怪しい。また公立に行ったからといって、高濱氏のいうような外遊びや自然体験ができるわけでもない。自然体験や外遊びを自由にさせるなど、今の世の中では到底無理である。

ドリームスイッチ Dream Switch

寝かしつけに使えるオモチャの一つ、ドリームスイッチ(セガ社)を購入した。
直径15㎝ほどのプロジェクターで、天井に向けて放映しする。暗い部屋であおむけに寝なければ見られないということで寝床に入るのを促すことができる。
SDカードにデータが入っており、童話・歌・星座の話・ABCソングなどが流せる。
映像はアニメではなく、絵本の画面をゆっくり映したような画像で、作りが荒いようにも思うが、これは楽しませるためのアニメではなく、寝かしつけの絵本に似たものということである。これぐらい刺激が少ないほうが眠りやすいだろう。

効果はてきめんである。数話見ているうちに寝ている。安寿と厨子王がふざけあうことも減った。買ってよかった。
値段は1万6千円ほど、添付のSDカードが、童話とかのものと、ディズニー関係の話のものがあり、どちらも値段は同じ。
うちは童話などがついたものを選んだ。ディズニー関係のSDカードは別売りしているが、童話のSDカードは見当たらなかったし、ディズニーのもとになっているストーリー(カーズなど)を、アナ雪以外は知らないため。

デメリットとしては、光の源を見ようとして、プロジェクターのレンズをのぞき込もうとする。
対策としては押し入れの上の段に本体を置いて投影している。画面は台形にゆがむが子供は気にしない。
 

 

レゴとこどもちゃれんじのブロック

こどもちゃれんじぷち(1~2歳)の付録の一つとして、いろかたちブロックというものがある。レゴよりもはめる部位が少なく、ブロックが大きい。これが送られてきた当時は全く興味を示さず。安寿4歳、厨子王2歳半ぐらいからやっと、下のようなものを自分で作るようになった。

 

f:id:sansyodayu:20200106161050j:plain



レゴも同じころに与えて、しばらくは興味がなさそうだったが、下のようなものを作るようになった。あれこれ話を作っているらしい。あまり上に積むということにはならないらしい。

f:id:sansyodayu:20200106161104j:plain

 

立体コースを作ってビー玉を転がせるようなおもちゃも、将棋の藤井●段が子供のころ遊んでいたということで人気らしいが、おもちゃが多すぎて管理しきれないので今のところ買っていない。

 

 

概念の習得に役立つと思われる絵本

谷川俊太郎 「わたし」
少女が、母親から見たら娘・弟から見たら姉・教師から見たら生徒など、いくつもの見方により呼称が変わることが分かる。

 

 

ちいさなかがくのともシリーズ 大橋政人・伊藤秀男 「のこぎりやまのふしぎ」のこぎり山をどの方向から見るかによって、一つコブに見えたり、2つコブに見えたり、4つコブに見えたりするという、小学校入試の定番テーマの一つ「四方観察」に関連する内容。
発達段階において、子供は、自分から見てこう見えるから、相手から見ても同じに見えるだろうという錯覚を持っているらしい。この錯覚が解けて、違う立ち位置から見たら違う形に見えるというようなことが分からないと、どうして天体の位置が変わるのかとかも分からない。

 

 


ちいさなかがくのともシリーズ 名久井直子・井上佐由紀 「100」いろんなものが一個と100個ある写真が簡潔に示されている。1とは何か、100とは何か、数とは何かを直感的に分からせるのに向いているかも。

 

 

風濤社 マレーク・ベロニカ「きのう きょう あした」昨日・今日・明日とはいつのことか。寝たら今日が昨日になるということ、曜日の概念などを示す。

 

 

あかね書房 ひろかわさえこ「かばくんのはるなつあきふゆ」かばくんシリーズ、春夏秋冬の概念、それぞれの季節の風物詩を示す。

 

 


こどものともシリーズ わたりむつこ・ましませつこ「こよみともだち」1月から12月まで、その月を擬人化したキャラクターが、他の月と仲良く、それぞれの月らしい遊びをするというもの。

 

 

 

季節や月の概念は子供には分かりにくく、事物で教えても忘れていくのでこういった本が必要だろう。

 

良い教師と出会う運と縁

尾三保子 「お母さんは勉強を教えないで」
安藤英明 「勉強したがる子が育つ 安藤学級の教え方」を読んだ。

 


どんぐり倶楽部関係の本を探していて見つけた。


見尾のほうは、もともと高校の教師をしていた女性が、学習塾を開き、小学生から高校生までを教えるようになって、思ったことを書いてある。子供を信じて待つこと、子供のやる気・能力・才能を引き出すことが書いてある。算国英理と幅広く教えている。中高生にはディスカッション中心の授業をしていたと。

安藤のほうは、小学校教師の話。絶対に他人の意見を笑わない、冷やかさないことだけをルールにし、全員が授業中に発言できるように語彙力を伸ばし発言の型を作る。「○○できるための工夫」「○○できないを解消する工夫」を繰り返していき、楽しい授業を作り出す教師の話。

どちらも、こんなに子供のことを真剣に考えてくれている教師がいるのだと感動で涙が出た。教師というのは、安月給・長時間労働で割に合わず、教師同士でいじめあったり、子供に理不尽なふるまいをするしかないぐらい追い詰められているか、偏った人間ばかりで、みんな嫌々やっているものだという思いが私にはある。私自身、多くの教師に出会ってきたが、ひどく傷つけられた記憶がいくつもある。彼らへの恨みを消化しきれずにいる。子供を学校に行かせるということは、お金を払って、子供を傷つけられに行かせることだという感じがある。

 

こういう素晴らしい教師の話を聞くと、こういう教師に出会わせてやられるかという、難しい課題を突き付けられているのだと感じ、プレッシャーになる。親にはとてもじゃないがこういう教師たちの代わりはできない。運と縁なのだと思う。

 

私は中学生のころからトリイ・ヘイデンのシリーズを愛読している。「よその子」は、まだ社会が発達障害を理解していなかった頃の、学習障害ディスレクシア)の少女を描いており、障害を理解せず甘えだと主張する古い教師との戦いが描かれている。今なら、「合理的配慮が必要」として、理解を得られるであろうが、昔はアメリカでもこんなに子供が苦しめられたのだと分かる。

「シーラという子」は、IQが高すぎ、発達の凸凹が強い子を描いていた。そのほかは発達というより、虐待や特殊な環境による苦悩を描いていたように思う。トリイは多くの場合は何の変哲もない公立小学校で働いている。トリイに出会えた親・子は幸せだ。しかし私は、どこに私のトリイがいるのかを知るすべがない。業績で塾や学校を選ぶより、よほど難しいことだ。完全に運と縁である。一つの塾、学校を選べば、それ以外の進路は捨てることになり、それ以外のところにいるトリイ・見尾・安藤に出会う機会は失われる。これを親が決めなければならないのだ。

 

こういう凄腕教師たち、子供たちをわがことのように思って大切にしている教師ですら、自分の育児では苦戦しているようだ。見尾は、一人目の子供のときではうまくいかず、三人目でやっと理想に近い姿になったという。たとえ教育関係の仕事であっても、仕事と自分の育児を両立させるのは容易なことではないと分かる。

 

トリイ・ヘイデンの虐待話は、私が子供だった頃は、なんてひどい親だとしか思わなかったが、自分が親になってみると、自分もいつこうなるか分からないという危機感というか、親に「分かるよ、そうなるよね」とシンパシーを持つようになった。

 

 

くもんのこどもえんぴつ 鉛筆削り 筆箱

子供は細い鉛筆が持てない。くもんのこどもえんぴつは、私が子供だった頃からある(デザインは変わっている)。太軸で正三角形の鉛筆である。こどもちゃれんじからも同様の商品が売られている。

 

さて、これを削れる鉛筆削りがない。くもんからは、手持ちの鉛筆削りが発売されているが、こんなもので削っていたら大変すぎて手がおかしくなってしまう。また、ひっくり返せば黒鉛の粉が落ちてくる。しかも簡単に蓋があいてしまい、簡単に削り刃が露出する。子供が触るものなのだからもっと安全性に配慮してほしい。

 


腱鞘炎を防ぐためには電動鉛筆削りが必要である。東急ハンズヨドバシカメラ、いろいろ回ったが、どうしても見つからない。公文の通信式の本部にも相談したが、公式の商品はないと。そこで私は以下の商品にしている。海外製で怪しい感じだが、しっかり削れる。しかも上から突っ込んで、机に向かって押し付けるような形なので、鉛筆削りがずれない。鉛筆を水平に差し込むものは、鉛筆を押し込むと鉛筆削りがずれるので、手で鉛筆削りの後ろを支えないといけないが、上から入れる式なら片手でできる。細い鉛筆も削れる。前面のカバーが簡単に外れ、外れると削る刃に触れることができてしまうので、養生テープでカバーを固定して、子供が触れないようにしている。

 


そしてくもんのこどもえんぴつを収納できる筆箱がない。太いから。単なる箱に放り込んでおくしかないが、鉛筆が動き回って箱内部や消しゴムを汚す。結局、ゴム紐で鉛筆を固定するようなタイプならいけるとネットで調べ、レイメイ藤井のトップライナーを買ったが、これはファスナーをぐるっと周囲を回すように全部開け閉めしないと中身が出し入れできないので、子供には難しい。くもんのこどもえんぴつは一応ギリギリ入るが、かなりタイトで、出し入れが難しい。厚みが足りず手動の鉛筆削りも入りにくい(変形してはいるが、きつく締めれば一応閉まる)。


私は今のところこれ↓にしている。鉛筆が4本固定できるがゴム紐がこどもえんぴつにちょうどの太さで、余裕をもって出し入れできる。逆に普通の鉛筆はスカスカである。布製で伸縮性があるので、スティックのり・はさみ・消しゴム・ふせん・赤ペン・手動の鉛筆削りも入る。出し入れも、ファスナーを全部開けなくても一部だけでも取り出しができる。
布製で柔らかいので、カバンの中でシェイクされたりすると弱いかもしれない。しかしこれが今のところベストだと思う。

 

 

親の立場から見る「アナと雪の女王」

安寿が幼稚園で「ありの~ままで~」の歌を友達から習ってきて、クリスマスプレゼントにアナ雪DVDが欲しいというので、用意した。食わず嫌いで私自身は見たことがなく、2013年の公開から6年たってやっと見ることになった。
素晴らしい映画だと思った。感動した。明らかに今までのディズニープリンセスとは違う意図で作られている。王子様を待つのではなく、自分で考え、戦う。真実の愛があれば救われるという場面で、アナは王子様にキスしてほしいと自分からせがむが、実は悪者だった王子に裏切られる。姉が悪党に殺されそうになっているところを身をもって守ろうとしたとき、呪いが溶けて命が助かる。つまり真実の愛とは、自分が姉を思いやる気持ちであり、他人から愛されることではなく、自分が相手を愛することによって呪いが溶けたのだと。
エルサは、触れるものを氷にする・超能力で雪や氷を操るという力を持っていたが、コントロールが難しく他人を傷つける可能性もあるということで、能力を隠すことを両親に強いられ、幽閉されて育てられる。人前に出ざるを得ない戴冠式の日に、案の定爆発してしまい、人々から魔女だと追いかけられ、一人僻地に逃げ、自分だけの城を築き、一人で生きて行こうと決める。もう国のことは知らない、私はここで独りで気楽に生きていきたい・・・と言う。紆余曲折あって、結局、人と交わり、自分の異能を平和利用して生きていくことになるのだが・・・要するに親の教育の失敗である。人と違うところがある子供をどう育てるか?能力を表に出し、自国を守るための戦力として使うこともできたはず。平和利用もできたはず。普通に近づけることばかりを考えていた両親が間違っているのである。

しかも、エルサとは無関係のアナまで、友人を与えず幽閉していた。エルサの能力を生かす方向にいくか、無理なら僻地にいさせてアナを女王にするように手配するのが、親の姿だろう。幽閉されたにしては、アナは初対面の男性とも話ができ、十分すぎるコミュニケーション能力を持っているようだ。この映画で、アナよりエルサが好きという人はいるのだろうか?

アナは、自分をだましていた王子を捨て、貧しく身分はないが誠実な青年といい仲になるが、普通ならこの青年と結婚してめでたしめでたしのはずが、アナ雪2でもまだ結婚していないらしい。このあたりも今までのディズニーや一般の童話にはなかったところだろう。